【完成しました】県営保見団地24棟前案内図

団地に住む外国籍の子どもたちと一緒に5回のワークショップを経て、県営保見団地24棟前案内図が完成しました!

7月27日の第1回目は、団地に住むJUNTOSの教室に通う子どもたちとアーティストがグループになり、団地内を散策しました。
子どもたちと団地を歩いていると、落ちているごみを何も言わずに拾ってごみステーションに捨ててくれる子どもが何人もいました。
住んでいる場所をきれいに保ちたいと思う気持ちは世界共通です!

散策を終えて集会場に戻り、グループごとで発見したことを画像を見せながら発表し合いました。

僕たちアーティストは2019年から団地に関わっていますが、初めて見る場所がとても多く驚きました。
奥が深いです。保見団地!

誰のため、何のための案内図にするか、どんなアート案内図にするかなど、今日のワークショップを通してたくさんのヒントをもらいました。

8月17日の第2回目のワークショップでは、子どもたちと考えた案をもとに、再度団地内にいる生き物や植物などを描いてもらい、実寸大の模造紙に貼り付けていきました。
新しい案内図のイメージがどんどん固まっていきました!

外の現場では、男の子2人が暑い中でしたが談笑しながらサビを剥がして下地塗りをしてくれました。

8月24日の第3回目のワークショップは、メイン案内図面チームと裏面チームとの2つに分かれて行いました。

メイン案内図面チームは、2回目のワークショップでアーティスト側が描き上げた、ベースとなる地図の下図に色塗りをしてもらいました。
色はどんな色が良いのか、見やすいのかなど話し合い、色を作り塗り進めました。

裏面チームは、環境美化と保見のみんなも宇宙の一員だよね!というところからアーティストが提案した、空想HOMI DANCHIの住人が地球を囲んでいる絵を見せて、それぞれアイデアを描き込んでもらいました。
月や雲など、空にあるもの。虫やネコやトカゲなど、保見で見かける動物たち。自分や友達。色んなアイデアが出て、集中して描いていました。
アイデアの描き込みが終わったら、色作りを楽しみながら、背景となる地球と宇宙を塗りました。

9月21日の第4回目ワークショップでは、案内図面と案内図の裏面、案内図下部のパネルの表面と裏面、案内図の鉄骨をペイントする、の5グループに分かれて行いました。

案内図面は、1回目のワークショップで出したアイデアを選抜して描き入れました。
案内図としての役割を邪魔しないよう、細かい作業となりますが、アーティスト指導の元、丁寧に集中して描いてくれました。

案内図の裏面は、環境美化と保見のみんなも宇宙の一員だ!というところからアーティストが提案した『空想HOMI DANCHIの住人』がテーマ。
前回描いた青い宇宙空間に浮かぶ緑の地球には、カラフルなお花たちを。みんなでたくさん描きたいからあまり大きくならないようにね、とアーティストがアドバイスしたら、自然と同じぐらいのサイズのお花がたくさん咲き、協調性を感じました。
宇宙空間にはアーティストが下絵を描き、色を塗ってもらいました。
中には子供の手形を活かしたクラゲもいます。

案内図下部のパネルは、保見団地の住人の顔とお花たち。
こちらは今日が初回となります。
住人の顔は、子供達が自分達を描いたり、実際に会場にいた方の顔をアーティストがその場でスケッチして描き込んでいます。
お花たちは、まず子供達に自由に好きな色でパネルを塗ってもらい、アーティストが白で花形に抜いています。
大きなパネルに好きな色を思いっきり塗れる、なかなか体験できない事だと思いますが、とても楽しんでくれたと感じました。


9月28日はいよいよ最終回ということで、前回までに子どもたちと一緒に描いた案内図と絵を鉄骨の枠に設置しました。

設置をする前に、皆で案内図の周りの草むしりをしよう!と子どもたちに話すと、嫌な顔をせず楽しんで草をむしり綺麗にしてくれました。厚くサポートしていただいたJUNTOSのスタッフさんに本当に感謝いたします。

設置した後にコーティング剤を塗ってから、これまで全5回のワークショップに参加してくれた子どもたちに感想を話してもらいました。

「友達に早く見せたい」「自分が描いた絵が団地の中に残ることが嬉しい」という子や、「工作とかあまり好きじゃなかったけど楽しかった」と言って自分が描いた絵を指差しながら教えてくれた子がいました。

10月にブラジルに帰国することが決まっている子どもは、「また日本に来た時に見に来たい」と話してくれました。どの子どもたちも気に入ってくれた様子でした。

保見団地の新たなアートスポットとして、住民の皆さんやお客さんを明るい気持ちにさせる案内図になったと思います。保見団地には老朽化した案内図や掲示板がまだまだたくさんあります。今後も住民と協働してアートで生まれ変わらせていきたいです!また、ワークショップには公益財団法人 福武財団の職員さんと東京藝大の毛利嘉孝先生が視察に来てくださいました。保見団地の魅力を感じ取っていただくことができましたし、今の日本にとってとても大事なプロジェクトだとご講評いただきました。

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